近くで開催された、「子どもの根っこは遊びで育つ」という、天野秀昭さんの講演会に行ってきました。

 

 

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天野秀昭さん
・ 日本で最初のプレーリーダー。
・「自分の責任で自由に遊ぶ」冒険遊び場づくりに30年以上携わっている。
・ 18才までの子ども専用電話「チャイルドライン」を日本で初めて立ち上げる。
・ 大正大学「のびのびこどもプロダクトコース」特命教授。

 

 

面白かったです(^-^)

話を聞き始めて、ものの5分で引き込まれ、これ、他のみんなにも聞いてもらいたい!と心がザワザワしはじめました。

 講演会に申しこんだのは、近くの公園で毎月ひらかれている「よちよちパーク」にて、受付にいた「種の会」の会員さんから 「これ、すっごく面白いから、よかったら行ってみて」と、チラシをいただいたのが切っ掛けでした。

私が、「よちよちパーク」にソウを連れて初めて行ったときのことでした。

その方の「すっごく」から、本気の「すっごく」を感じとった私は、気になって気になって、ふだん講演会といえば無料のもの専門でしたが、ついつい重いはずの腰をあげてしまった次第です。

たかが500円で大袈裟ですね… スミマセン(_ _)

でも、本当に聞きにいって良かった!

全国のママ・パパ、それに行政担当者にも、聞いてもらいたい! 内容だと思いました。(壮大☆)

天野さんは話し方も上手だったので、私のつたない文章で、とうてい全てはお伝えしきれないのですが、備忘録も兼ねて概要だけ書かせていただきます。  

 

 

 
    • 屋外で子供を遊ばせることの重要性。ひとは、他の生物と比較し、非常に広い範囲に分布している。 ひとが非常に未熟な状態で産まれてくる理由。それは、その環境に適応するかたちで、産まれて以降に体がつくられていくということ。 2才くらいまでに自律神経系ができる。屋内でエアコンをきかせた生活(空間を人間側に合わせる)ばかりしていると、自律神経系が使われず、風邪などに対する抵抗力やストレスへの対応力がつかない。
 
    • 日本の大人は、骨を折ることにはとても神経質。そして心は平気で折っている。 それが日本の、安心・安全。子供にとっては、心が折れるくらいなら骨が折れる方がマシ。
 
    • 「鬼ごっこ」は遊びですが、でもそれが強制であったら、その子にとってそれは遊びではない。 遊びとは「やってみたい」という動機があるもので、「やってみたい」がなければ、それは遊びではない。 「やってみたい」とは、その人の世界が外側に出てきたもの。
     
    • みんなと遊べないとダメというのは間違い。1人でしか共有できない遊びであれば1人でもいい。 みんなと遊べる環境に置いてあげ、その上で本人に選択させる。
 
    • 昔は、子供が圧倒的に大人の目からエスケープして遊んでいた。大人は、ツボだけ押さえてあとはやむおえないといった環境。 子供の中には「ガキ大将」がいて、子供は子供社会の中に、小さな時から入っていた。 今は少子化で、子供から見ると大人が多すぎる環境。
 
    • 「やってみたい」からはじめることには「やーめた」もあり。それが、遊び。やり遂げる必要なんていうのは全くなし。 「やり遂げる」という価値観や根気を育てるのは、教育。遊びに目標設定は、あってもいいけど、重要ではない。正解は1個ではない。 「ま、いっか」が遊びの真髄。失敗に対する適応力がつく。 「やり遂げる」ばかりでは、子供は、失敗することを恐れ、失敗しないように生きるようになる。それでは不意打ちをくらったときに、自分で道を切り開いていけない。
 
    • 子供は、自分を育てようとする力を持っている。その力をもっと信じなければならない。
 
    • 教育とは、大人が評価の軸をもっている。遊育は、子供が評価の軸をもっている。 プレーパークでは、大人は何もしない。ただ、子供に「やってみたい」と思わせる仕掛け(配置の仕方など)を用意するだけ。 プレーリーダーが、子供からちょっと離れたところで「何か」をやっていると、子供が「教えて!」と寄ってくる。「教えてあげる」ではなく「教えて!」と言ってくるのを待つ。
 
    • 園というのは、大人の都合で子供の主体を四六時中無視することができる環境。全児童を園に入れさせる政策などにより、子供が、自分が主体なんだと実感するチャンスが失われつつある。 子供の主体ののっとり。不快な状態が続くと、人間の感情・気持ちというのは、壊れてしまう。 だから子供は、相手の求める自分になり、主体を渡そうとする。 子供には、「誰が自分の命を握っているか」をいち早く見分ける能力がある。感情を抑え、快も不快も我慢ができるようになってしまう。そうなると、本人にとって、生きている実感がものすごく乏しい。 やりたいことをやらない。無感動。無関心。関心さえ持たなければ、心は動かない。 そうしなければ生きてこれなかった。そういう子供が今、増えている。
 
    • 昔も、子供をコントロールしようとしてはいたが、子供が多かったのでなかなかできなかった。 今は少子化で大人が多く、コントロールができてしまうので、それがむしろ危ない。
 
    • プレーパークでは、親だからできないこと、それをプレーリーダーがやってくれる。 子供がもっと広い社会に早くから触れられるように。子供にとって、親以外、外で相談できる人をどれだけ増やせるか。斜めの関係を作っていく。 預けたり、預かったり。親自身が、我が子以外の子をいっぱい知ることが大事。
 

 

 

  上記は、講演を聞きながら私がササっと取ったメモ書きなので、もしかすると間違っているところもあるかもしれません...

ご承知おきください(_ _)ザックリということで。

機会があれば、ぜひ、実際に天野秀昭さんの講演会に行ってみてください。 そして、直にお話を聞いてみてください。

例を交えて楽しく話してくださるので、胸にスッと入ってくるかと思います。

 

 

講演会の後、外の椅子で、天野さんがお弁当を食べながら質問に答えてくださる時間がありました。

緊張しながら話しかけてみましたが、ソウのこともあやしてくださり、とっても温かい方でした(*^-^*)

本当に、こういうことを熱く伝えてくださる方が、日本にはもっと必要だと思います。

聞けば「確かに」と思うことでも、実際、それに向き合えていない大人は多いと思うのです。

 

 

[ 日本冒険遊び場づくり協会  公式ページ ]を見る! クリック

  元気な子供

 

 

日本には遊び場がもっと必要だし、その必要性も、もっと認知されなければと思います。

冒険遊び場(プレーパーク)が日本中あちこちにできて、地域に馴染んで上手く運営されるようになっていくとよいですね。

 

 

 ( 追記:2011/08/29 )

昨日、プレーパークの夏祭りに行ってきました。

夏祭りのイベント「あそぼうパン」です。↓

普段のプレーパークでは、「自分で焼きたいものを持参&勝手に焼いてネ ♪」というシステムの焼き場です。

昨日は祭りなので、50円で売っていたパン生地を購入。生地を竹に巻きつけて直火で焼きました。

だいたい10~15分くらいでパンが焼きあがります。    

 

 

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あそぼうパン

 

 

 焼きあがったパンは、香ばしくて、ものすごく美味しかった。

あまりの美味しさに、「え?こんなに美味しいのー!?」と感激してしまいました。 シンプルな材料で出来たパンなんですけどねー☆ 

 

 

パン
ふかふかパン

 

 

コンビカーやリアカーなども、自由に使えます。

あとは定番の泥んこ遊び ♪子ども達、大好きですよね。 自然物、特に、水・砂・土(泥)を使った遊びというのは、子ども達の心身を開放し 「本来の自分」 を表に出しやすくしてくれるそうです。    

 

 

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タイヤブランコも、面白かったですよ~。

このブランコ、前・後ろだけでなく、弧をえがいて回るんです。

こんな危険な遊具、今どきの公園には、なかなか設置されてないですよ~(笑)

小学生くらいの子達は、立って乗り、子供同士ですっごいハードな遊び方をしていました Σ(゜Д゜ノ)ノ

後方には「流しそうめん」をしている方達がいますね~。

 

 

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タイヤブランコ

 

 

プレーパークの雰囲気が、すこし伝わりましたか?

うちは、家のまぁまぁ近くに、このようなプレーパークがあるので良かったです。家からそこまで近くはないのですが、自転車で行ける距離。

子どもの遊び場は、できるだけ家の近場にあって、暇なときにフラッと行けて疲れたらフラッと帰れるくらいが理想的ですよね。

だから、子供にとっては、遊び場っていっくらでもあっていいんじゃないかと思います。

誰もの家の近場に、なんて現実的には難しいのでしょうけれど...  誰もの家のまぁまぁ近場に、こういうプレーパーク(冒険遊び場)ができてくれたら、子供達みーんな、嬉しいでしょうね(^0^)

そう思いました。